麦わら映画日和。

まったり映画を観ていこー!!

【映画】烏/カラス【感想/あらすじ/ネタバレ】

《あらすじ》

人口600人ほどの小さな町の保安官ウェインの元に牧場を営むおじいさんの遺体が発見された知らせが入る。現場に駆けつけるとそこには酷く傷付いた無残な遺体があった。

またウェインは町のカフェで普段は群れで行動しないワタリガラスが集団でいるのを目にし、住民からもカラスの大群に襲われた話を聞く。冗談だと真に受けなかったウェインだったが、カラスによって転倒した車による交通事故現場に駆け付けたウェインはそこでカラスに顔をついばまれた遺体を発見する。事故の重傷者を町の診療所に運ぶが、町中にカラスが溢れていた。そこで一人の子供を守るためにウェインの部下である保安官も亡くなってしまう…。

このカラスたちは狂牛病で死んだ牛を食べたことによって凶暴化したワタリガラスだった。町の各地で知能が高く、人を餌と認識した凶暴なカラスたちによる被害が広がっていく…!!ウェインたちはカラスから逃げることができるのか…!!

 

 

2007年の映画でジャンルはパニックホラーになるのかな?映画のバイオハザードでゾンビ化したカラスが出てくるシーンがあると思うんだけど、あんな風に町の各地でどんどん人が襲われていく感じ。流石にあそこまで完成度は高くないけどね(*'ω'*)

実際にこんなにカラスがいるシーンに出会ったら嫌だなぁと思ったね…笑

 

 

《良かった所》

カラスの映画は初めてかもしれない。パニック映画っていうとワニ、サメ、ヘビ、虫、ゾンビとかの作品が多いけど、この作品はカラスだから割と新鮮な感じはあったかな!サメとかとは違うカラス特有の不気味さとか恐怖感も出てたと思う!電話線を切ったり、街灯を割ったり、石を投げつけて窓ガラスを割ったりとカラスの知能の高さを見せつけつつ、飛べるという利点を活かした演出や攻撃もなかなか良かったんじゃないかな!

ジュラシックパークティラノサウルスに襲われる感じの恐怖じゃなくて、たくさんいる小さい恐竜に囲まれてついばまれていく方の恐怖!派手じゃないけど、結構痛々しい感じだね(*'ω'*)

小さい集団に襲われる系の方が苦手な人も多いんじゃないかな?個人的にはそっちの方が嫌!!!!!

ただグロい表現はほとんどなくてそういうのが苦手な人も全然大丈夫だと思う。生々しい牛の死体だったり、体をついばまれてるシーンも出てくるけど、全体的にうわぁってなるほどでもないと思う。

 

物語の雰囲気が終始不気味なトーンで進んでいくから、映画全体としてちゃんと不気味な感じになってて良かったと思う!パニック映画でありがちなアメリカンジョークとかもなく、登場人物にアホキャラもいないのもこの作品では良かったかな!

 

 

《微妙だった所》

登場人物にそれぞれちゃんと細かい設定がありそうなんだけど、結局あまり説明がされなくて残念だと思った。最低限あればいいって感じだろうけどもう少しあったら物語に深みがあったかなと。まぁB級映画だからそこは不要なのはしょうがないけど、少し匂わすような感じで描かれているから少し路線を外したとしても、あっても良かったんじゃないかなぁ。

 

一番気になったのはカラスに襲われてそんな簡単に死ぬかな?ってことかな。もちろん目とかを攻撃されたら危ないと思うけど、あまり抵抗せずにかなりあっさり死んでいくのには違和感。うずくまるんじゃなくて頑張って逃げればいいのにって思うし、若い保安官なんて絶対助けてあげられたと思う。どの遺体もそんな傷だらけじゃないし、『カラス全然食ってないじゃん!』って思う。まぁそれは他のゾンビ映画とかでもそうなんだけどさ(/・ω・)/

狂牛病に感染した牛を食べたカラスだから、そのカラスから襲われた人間も病原菌に感染してあっさり死ぬのかなと思ったけど、主人公ら襲われた人たちには生き残ってる人もたくさんいるからどうなんだろう。物語中にそういう発言もあったし、もしそうなら少しついばまれたり、引っかかれただけでも死ぬのは理解できる。狂牛病について詳しくないから何とも言えないけど。

 

こういう数の暴力的な敵は即死じゃないからこその怖さ、酷さみたいなのがあると思うんだけど、実際に襲われている最中のシーンはだいぶカットされてて、「カラスが人間に飛びついたシーン→死体になってカラスについばまれてるシーン」っていう途中のシーンが抜けてるから少し臨場感というか迫力とか恐怖感はなくなったかな。良く言えばマイルドになってグロ表現は抑えられているから観やすいのかもしれないけど、その分かなりあっさりしてるかなと思う。物足りないと感じる人は絶対いると思う。不気味さとか集団で襲い掛かってくる恐怖感は出てたけどね!

あとはバスがカラスに襲われてウェインが乗ってきたパトカーに乗り換えてカフェを目指すシーンがあるんだけど、ちゃんとした道を進めば無事に着くはずなのに、わざわざ泥沼に突っ込んで車が動かなくなって歩かなきゃいけなくなる展開には『(・ω・)え?』ってなったよね。

ちょくちょくそういう無理やり感のある展開もあったかな。でもそこはご愛敬だし、そこまで気になるほどでもないかなぁと思うけども。

 

物語全体として不気味な感じはいいんだけど、盛り上がりもそんなになくラストも、『うーん…』って感じ。映画内容自体はそこそこなんだけど、ラストで『なるほど~!』ってなるような終わり良ければ総て良しな映画を最近何本か観てきたから、ラストも微妙だと観終わってからの余韻みたいなのは一切ないかなぁ。めちゃくちゃつまらないってほどではないんだけど、もう少し物語としての展開が欲しかったかな。

 

 

《まとめ》

個人的にあまり観たことがないカラスが主役のパニック映画だったし、個人的に鳥が苦手だからカラス特有の不気味さはあった!ただ物語の展開が乏しく、ラストもあっさりで少し残念。B級映画好きだと物足りないと思う。鳥が苦手っていう人が観たらゾッとするかもしれないけど、特別おすすめは出来ないかなぁ。雑な低クオリティなクソつまらない映画ってことはないけどね!!

 

一番の見どころはグレッチェン役の女の子がめちゃくちゃ可愛い(*'ω'*)笑

 

 

★★☆☆☆

f:id:mugiwara-k:20210615162758j:plain